2018年5月 中央ヨーロッパ チェコ共和国を訪ねた。
どこか北海道美瑛に似た、どこまでも広がる麦の葉と菜の花、葡萄畑が広がるモラヴィア地方、旧市街の石畳が続き歴史遺産が散りばめられているプラハ。全く知識も情報もなく、Dobrý den (こんにちは)Dobré ráno(おはよう)Děkuji(有難う)だけ覚えて行った(笑)
カフカ、スメタナ、ドボルザック、アルフォンス・ミュシャ、ヨセフ・スデク、そして1980年12月8日、凶弾に倒れたジョン・レノンを偲んで、若者たちが哀悼のメッセージを記していった壁がプラハにあることを知った。
当時の共産主義体制に対する反乱の象徴であり、自由へのシンボルでもあったそうだ。
壁の前に立ちたい・・・
旅の最終日早朝にプラハの中心部を一人散策しながら壁に向かった。
ヴァルタヴァ川(モルダウ川)にかかるカレル橋を写真を撮りながら渡っているうち、方向を間違ってしまったようで、しばらく路地を歩いていると、可愛い黒犬と散歩している老齢の女性がやって来た。
この時とばかり
オハヨウゴザイマス
ニホンカラキマシタ
ジョンレノンノカベワ
ドコニアリマスカ?
あらそうなのね
途中まで一緒に行きましょう
ここを戻って
あの路地を右に行くのね
すると教会があります(手を合わせて拝むジェスチャー)
そこを道なりに左に行くと
そこがあなたの目指すところよ
Děkuji(有難う)を繰り返し、
早起きすると良いことがある と心密かに呟いた。
壁の前には一人だけ、旅の若者が立ちすくんでいた。
しばらく二人でその場の時間と空間を共有し、お互いの写真を撮りあった。
これも記憶に残る出会いになった。
想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって...
- Peace and Quiet Time -
Gonzalo Rubalcaba, John Patitucci, Jack DeJohnette















